数十年に一度だけ開花する巨大植物・アオノリュウゼツランの花を見てきました(埼玉県久喜市菖蒲町)

@kasumiiです。こんにちは。

埼玉県久喜市の用水路沿いで、とても珍しい植物「アオノリュウゼツラン」が花を咲かせたというニュースを見かけました。

【参考】アオノリュウゼツラン(青の竜舌蘭)が開花しています。:久喜市ホームページ

なんでも30年から50年に一度しか咲かない貴重な花らしい。

そんな頻度でしか咲かないなら、その花を見られるのってもしかして一生に一度あるかどうかくらいのレベルなのでは……!これは見に行くべし!ってことで写真を撮ってきましたよー。

場所は、埼玉県久喜市菖蒲町菖蒲の「水と緑のふれあいロード」に沿った用水路の脇です。菖蒲文化会館アミーゴから徒歩で1分くらいのところ。

【グーグルマップ】アオノリュウゼツランの開花場所を開く

大体の場所を把握し、車で向かってみました。まだどんな花かも知らないし、見つからなかったらどうしよう……と思っていたら、、、

えっ!?なにあの妙なかたちをした巨大な植物は!!??

見つからないどころか、遠目に見ても明らかに目立ってるし周辺の植物とは一線を画す雰囲気を醸し出しているではありませんか。

近くに停めてある車と比較しても明らかにデカイ。高さは5メートル以上はありそうです。

どどーん!これがアオノリュウゼツランの花です!

青の竜舌蘭という名前から、青い花なのかなと思っていたら黄色い花でした。しかもなんだか蘭っぽいのかと思ってたけど全然イメージしてたのと違ったw

かなり高いところに、黄色い小さな花がびっしりと咲いていました。

茎はかなり太くてゴツイです。これだけの高さの花を支えているだけのことはありますね。

アオノリュウゼツランの葉っぱの部分は、巨大なアロエみたいな感じで、とても肉厚で硬いです。一部の葉っぱが枯れかけていましたが、アオノリュウゼツランは開花したあと枯れて死んでしまうそうなので、もうその兆候があらわれているのかも。。。

ちょうど花の前に掲示されていた看板に、アオノリュウゼツランについての説明が書いてありました。

アオノリュウゼツラン(青の竜舌蘭)は100年に1度、巨大な花茎を伸ばして花を咲かせ、枯死することから、英語では「センチュリー・プラント(century plant)」と名付けられている。リュウゼツラン科の常緑多年草で、北アメリカ南西部からメキシコが原産地。

花の開花は、日本では30年から50年で開花すると言われている。アオノリュウゼツランの花は、開花の2ヶ月ほど前から急激に花茎を伸ばしはじめ、5メートル以上にまで成長します。薄黄緑色の花を咲かせ、花の中央からは黄色のおしべの葯(やく)を伸ばします。おしべが枯れ始める頃にはクリーム色のめしべが伸び始め、実が成長します。

花が終わるとアオノリュウゼツランは枯死しますが、その前には子株を根元近くに作り、子孫を残すそうです。

葉の基部からは、テキーラを蒸留して作ることが知られています。

そもそもなんでメキシコ原産の珍しい植物が埼玉県の用水路の脇に突然生えているのかというと、近隣住民が植えたものだそうな。植えたのは三十数年前ということなので、花が咲くまでに30年以上かかっていることになりますね。

近くに住む女性(78)の家族が三十数年前に知人から譲り受けたものを植えたという。今年に入り花茎が五メートル以上になり、今月二十五日ごろから黄色の花を咲かせ始めた。

東京新聞:久喜の用水路沿い アオノリュウゼツラン 数十年に1度の開花:埼玉(TOKYO Web)

アオノリュウゼツランは開花したあと枯れてしまうそうですが、何十年もかけて一度だけ花を咲かせて死んでいくとは、なんてドラマチックな植物……!

ちなみに、グーグルマップで場所を確認していたら、ちょうどストリートビューにアオノリュウゼツランが写っていました。

2012年7月に撮影されたものなので、もちろん花は咲いていませんが、2015年現在よりも葉の部分が高々と繁っているのがわかります。ここから3年後にようやく花を咲かせることになるんですね。

2014年7月29日のニュースで、アオノリュウゼツランが埼玉県加須市の斉藤さん宅で開花したとありました。今回の埼玉県久喜市のアオノリュウゼツランとは別のものですが、場所と時期が近いのでもしかしたら元が同じ株だったとかあるのかもしれませんね!

他には、神奈川県藤沢市の江の島サムエル・コッキング苑(旧・江の島植物園)でも数十株のアオノリュウゼツランが植えられていて、花を咲かせることもあるそうなので、見てみたい方は開花情報をチェックしてみると良さそうです。

それにしても、たまたま目にしたニュースでこんな貴重な花を見ることができて、本当にラッキーでした!またいつの日か、この貴重な黄色い花を見られる日が来るといいな!